実家の庭には、30年も前から、常に代々ねこがいて、最初は それはそれは美しい1匹の三毛猫から始まった。ぐじゃっとなった 三毛風の三毛猫ではなくて、白・黒・黄が大きく ブチに配分された、浮世絵に出てくるような猫だった。残念なのは、少し狐顔だったことだけど、それでも美しいねこだった。可哀相なことに、手前どものミスで失踪させてしまった。
三毛猫の子供は、2匹いて、男の子が白と黒のブチで、女の子が白と茶色のブチだった。へー、三毛猫に子供が生まれるとこういう風に分割されるんだー みたいな。
白と黒のブチの男の子は、男の子なので、失踪してしもうた。丸顔のポンポン尻尾で とてもかわいらしかったけど、体も小さかったので、縄張り争いに負けたんだろうね。白と茶色のブチの女の子は、避妊手術をして、庭で何年か生活して、ある日突然、庭にある小屋の中で冷たくなって死んでいた。何かネズミ取り的な悪いものを食べてしまったのかもしれない。ママと私(小学校3年生か4年生当時。)は号泣した。
~・~・~・~・~~・~・~・~・~・~・~
そっから、時が経って、別のねこが流れてきたらしい。2キロちょっとしかないような、白っぽいグレーの縞の、狐のような顔した薄幸そうな やせ細った 雪女 みたいな 「お母ちゃん」が流れてきた。お母ちゃんは、警戒心の強いねこで、中々捕まえることができず、何回か避妊をし損ねたら、何回かに分けて、「男のちゃとらん」ばっかし 7-8匹も生んだ。お母ちゃんの名前は 「お母ちゃん」である。
「お母ちゃん」は、最初は、本当に「子猫物語」に出てくる 「ちゃとらん」みたいな、丸顔のクリクリお目目の 赤茶のそれはそれは可愛い男の子を3匹くらい生んだ。でも、何回が出産を重ねるにつれて、「お母ちゃん」も疲れちゃったみたいで、何か 茶虎がうすくなってきて、赤茶じゃなくて クリーム色 みたいになってきて、 丸顔 クリクリお目目も なんだか こう 奥目の気の弱いライオンみたいな 見たからに「ゆるい」 男の子ばかり 増えてきた。塀の上に 茶虎の男の子ばかし 5匹も6匹も並んでいた。今だったら許されないけど、時代のせいかね。そんなに風当りも強くないような気もした。
結論から言うと、「ちゃとらん」たちは、かわいいんだけど 頭がゆるく 気が弱いので、縄張り争いに負けてすぐ失踪してしまった。あれって、今だったら 全部とっつかまえて 去勢して 里親見つけなきゃいけなかったよね。
それで、その「雪女のお母ちゃん」が「ちゃとらん」を生みつくして、茶虎の赤がクリームになり、最後は 「めんちゃん」が 生まれた。
[めんちゃん]
何と言うのか ・・ なんと申し上げれば 良いのか・・ こう サビでもなく キジ でもなく サバでもなく ムギワラというの?ムギワラっていう言い方も 最近知ったけど。で、この上なく 身体能力が高く、賢いねこらしいんだけど どうも 何というか 何でもないです。うちの 父が 大変に可愛がっております。
なぜ 「めんちゃん」かというと、小さい頃に風邪をひいて 目が潰れそうになったところ、アジのタタキを上げたら生き返ったからである。避妊済み。
「雪女のお母ちゃん」は何年も前に物故された。
http://ams-ebisu-place.blogspot.jp/2012/06/blog-post_04.html
死んだままの姿で骨になって、その骨が最近 庭から出てきたらしい。